2015年もあと僅か。今年も各メーカーからたくさんのペダルが登場しましたね。エフェクターメーカーの大手であるBOSSやエレハモをはじめ、今年も勢いのあるTC Electronic、ブティック系と称されるJHS PedalsやWALRUS AUDIOなど、世界中のメーカーおよびブランドが新製品を世に送り出しました。ここでは、2015年に登場した注目エフェクターを紹介していきます!
2015年が始まったばかりの1月、定番中の定番ドライブペダル「チューブスクリーマー」のミニサイズ版が登場しました。TSMINIはオリジナルTS808と同様のオペアンプJRC4558を採用、当時のTS808と遜色ないサウンドをトゥルーバイパスで実現したモデルです。Supernice!でもオリジナルTS808とTSMINIの比較動画を用意しましたが、ほとんど変わらないサウンド(TSMINIのほうが若干ハイファイ?)という印象でした。
Ibanez TSMINI
チューブスクリーマーってどんなもの?TS系オーバードライブ特集
2014年にBOSSから登場したオーバードライブOD-1X、ディストーションDS-1Xに続く、◯◯-1Xシリーズの最新作。BB-1Xはベース専用のオーバードライブです。
PAやミキサーに直接接続できるラインアウト端子を搭載、5ツマミのコントロールなど、ベースに特化した操作系統となっています。
OD-1X、DS-1X共にBOSSの新世代歪みペダルといった立ち位置だと思いますが、このBB-1Xもスタンダードなベース用歪みになりそうな予感です。
BOSS Bass Driver BB-1X
数あるケンタウロス・クローン系オーバードライブの中でも、Tumnusはミニサイズと非常にコンパクトなエフェクターです。
ミニサイズだからといってリーズナブルなわけではなく、太くヌケの良いケンタウロスのサウンド・クオリティはそのままにサイズダウンが施されているようです。
Wampler Pedals Tumnus
WALRUS AUDIOから11月に登場したオーバードライブ「MESSNER」です。動画からもわかるように歪み成分は少なめで、すさまじい透明感が特徴的、クオリティの高さを感じさせます。ローゲイン・ドライブ探しの旅に出ているギタリストの終着駅の一つとなりそうな予感がするペダルです。WALRUS AUDIOのペダルはどれも高品質ですね。
2013年のブランド復活以来、精力的に製品をリリースしているDODブランド(親会社はDigitech)。それまでは過去製品のリニューアルにとどまっていましたが、このBoneshakerからは新機軸を打ち出しました。Boneshakerはドスの効いた重低音サウンドを生み出すギター・ベース用ディストーションです。米国のハーマン・インターナショナルがエフェクターメーカー、Black Arts Toneworksと共同開発した製品となります。
二段構成の2バンドイコライザーが特徴で、上段で中心周波数を、下段でブーストおよびカットをすることができます。完全トゥルーバイパス方式、電源は9V乾電池およびアダプターから供給することが可能です。低域を強調させることができ、7,8弦ギターにも適しているなど非常に音作りの幅が広いディストーションペダルです。
DOD Boneshaker
GunslingerはMOSFET回路を採用したディストーションペダルです。メーカーいわく、「チューブアンプのようなサウンドとピッキングニュアンスが特徴」とのこと。コントロールはオーソドックスなツマミを4つ搭載し、直感的な操作が可能となっています。アルミ製の筐体を採用、スイッチングはトゥルーバイパス方式、電源は9Vと18Vに対応しています。
HBL-4はクラシックロックからモダンなヘヴィメタルまで、幅広いロックジャンルに対応するディストーションペダルです。力強くナチュラルに歪むのが特徴で、アンプの歪みに限りなく近い印象を持ちます。エッジの効いたサウンドで、ハイゲインディストーションらしい暴れ方をするのも魅力です。
音が良いのはもちろん、BASS BOOSTスイッチにより、低音を増強したドスの効いたサウンドを鳴らすことも可能です。使い勝手の良い、優等生的なペダルと言えるでしょう。
近年特に空間系コンパクト・エフェクターでは、色々なタイプのサウンドをツマミで切り替えて一つのペダルで楽しめるようなモデルが多く登場していますが、ファズにも同様のエフェクターが登場しました。
Muffulettaは6種類のビッグマフ・トーン・ファズを切り替えて使うことができるというエフェクターで、歴代のヴィンテージ・マフのサウンドをコンパクトな1台で楽しむことができます。
これからビッグマフのサウンドが欲しいという人に最適なペダルです。
JHS Pedals Muffuletta
鬼才と呼ばれるエフェクタービルダー、BJFが考案したマフ系ファズペダルです。ファズ・ディストーションの名機であるBig Muffをモチーフにしており、それをさらに現代的に発展させているのが最大の特徴と言えるでしょう。
現行機よりかは、初期型のBig Muffにサウンドが似ていると言われています。オーソドックスな3つのツマミを備えており、迷うことなく操作できるのもポイントです。価格もリーズナブルであり、初心者にも手が出しやすいのが魅力ではないでしょうか。
OCTAVIXは60年代後半のオクターブファズをモチーフにしたファズペダルです。同メーカーのNanoシリーズと同じ筐体を採用し、クラシックなサウンドを持ちながらも、どこかモダンな印象を受けるユニークなモデルです。
本機最大の特徴は、回路全体に掛かる電圧をボディ中央のトグルスイッチで選択できる点にあります。電圧は9Vおよび24Vから選択することができ、9V時にはクラシックなファズサウンド、24V時にはリッチでオクターブアップなファズサウンドを得ることが可能となります。サイケデリックなトーンを求めるギタリストにオススメです。
Big Distortion Sound MachineはDevi Ever FxブランドのTorn’s PeakerとRuiner Fuzzの回路を組み合わせて一つにしたユニークなファズペダルです。各回路のサウンドをミックスして出力できるのはもちろん、個別に出力することもできます。子猫が描かれたカワイイデザインとは相反して、強烈かつ破壊的なファズサウンドが最大の特徴と言えるでしょう。女性はもちろん、轟音サウンドを追求するギタリストにオススメです。
Devi Ever Fx Big Distortion Sound Machine
Antichthonは「ファズ+トレモロ」という異色の組み合わせという話題性のあるファズペダルです。「別次元の宇宙」をモチーフにしていることもあり、日常生活では絶対耳にすることがないような、異次元のサウンドを鳴らすことが可能となっています。
また、本機はギターのボリューム調整でサウンドが大きく変化するという特徴を持っています。ボリュームを絞れば薄らとファズを感じるトレモロサウンドに、全開にするとディストーション寄りの温かいファズサウンドを鳴らすことができます。音作りの幅は確かに広いですが、設定がシビアなため、完全上級者向けのペダルと言えるでしょう。
11月に登場したばかりのFree the Toneの新作TA-1Hは、3つの個別のコーラスをミックスして一般的なステレオコーラスよりもさらに広がりと深みのあるサウンドを生み出すことができるという、ハイブリッドなデジタルコーラスです。
左右で異なるコーラスを鳴らすことができるということで、ステレオ入力して使ってみたいエフェクターです。
Free the Tone TRI AVATAR Multi-Dimensional Chorus TA-1H
Bellwetherは最長ディレイタイム1000ミリ秒、タップテンポ入力、そしてEXPペダルに対応したウォームなサウンドを持つハイエンドアナログディレイです。フルアナログ回路を採用しているとは思えないほど多機能で、肝心のディレイサウンドはクリーンでありながらも太く、バンドアンサンブルに良く馴染みます。
本機にEXPペダルを接続することでディレイタイムまたはフィードバックタイムをリアルタイムで操作することができ、飛び道具として使うことも可能です。
Unicornはタップテンポ対応のフルアナログ回路を採用したユニヴァイブペダルです。60年代の音楽シーンに欠かせないユニヴァイブのサウンドを忠実に再現し、それでいて現代的な機能(タップテンポ入力など)を搭載しているのが特徴と言えるでしょう。
また、EXPペダルにも対応しており、リアルタイムでスピードコントロールを操作することができるようになります。ジミ・ヘンドリックスが愛用したことで知られているユニヴァイブを、エフェクタービルダーのJHSが現代に蘇らせた逸品です。
CHORUSAURUSはナチュラルで奥行きのあるコーラスサウンドが特徴のペダルです。最新技術を駆使したメイン回路にアナログバケツリレー技術を組み合わせ、ローエンドを一切犠牲にしない深みと奥行きのあるサウンドに仕上がっています。
一般的なコーラスペダルよりもローが出やすいため、エレキベースと組み合わせるのも良いでしょう。フワフワとした浮遊感を演出しながらも芯があり、ソロプレイ時に踏むと観客の目を一気に引きつけることができそうです。
Good Vibes Analog Modulatorはジミ・ヘンドリックスが愛用したユニヴァイブをエレハモが再現したモデルです。オリジナルのユニヴァイブと同じフォトセルを採用しており、心地よく揺れるモジュレーションサウンドが魅力です。
本機は太く温かいトーンを持っていながらも、現代の音楽シーンに求められる音の明瞭さ、音抜けの良さ、ヘッドルームの広さを兼ね備えています。オリジナルのユニヴァイブにモダンな要素を組み合わせ、使い勝手も大きく向上しているのが特徴です。
Electro Harmonix Good Vibes Analog Modulator
空間系エフェクトに定評のあるTC Electronicから「螺旋」という意味を持つフェイザーペダルが登場しました。ヴァン・ヘイレイン風のクラシカルなフェイズトーンから、レディオヘッドなどのモダンなトーンまで、多種多様なサウンドを作り出すことができます。音作りの幅広さはあらゆるフェイザーペダルの中でもトップクラスと言えるでしょう。
本機最大の特徴は、同社お馴染みのTonePrint機能を搭載していることです。一流ミュージシャンのセッティングをスマートフォンのアプリを経由して取り込むことができるので、音作りが苦手という方でも難なく使いこなすことができるでしょう。
70年代に人気を博したエレハモの名機、Bad StoneがNanoシリーズと同じ筐体で再登場しました。サイケデリックなフェイザートーンが特徴で、クリーンと組み合わせるとフワフワとした心地良いサウンドに、歪ませると歯止めの効かないエグいサウンドに変化します。
オーソドックなコントロールで最新のフェイザーペダルと比べると面白みに欠けるかもしれませんが、シンプルが故に奥が深く、完璧に使いこなすのが意外と難しいペダルです。ジミー・ペイジのサウンドが好きという方にもオススメの一台と言えます。
トグルスイッチで2段あるいは4段のフェイザーを切り替えることができるペダルです。音作りの幅がとても広く、クリーントーンのアルペジオと組み合わせると浮遊感のあるユニヴァイブ的なサウンドに、歪ませて組み合わせる強烈でエグいサウンドを鳴らすことができます。
コントロールはオーソドックスですが、トグルスイッチの切り替えでサウンドキャラクターがガラリと変わるのが特徴と言えるでしょう。既に生産終了となった同ブランドのフェイザーペダル、6 Stage Phaser の正統後継機種となります。
オープンリールテープのサウンドを再現したユニークなモジュレーション系ペダルです。オンにすると古いテープで録音したかのような独特なコンプレッションとざらつきを得ることができ、そこに軽めのフランジャーのようなトーンが加わります。本機には二つのモードが搭載されており、切り替えることでフランジエフェクトの強弱を変更することが可能です。個性的なペダルなので使いどころが難しいかもしれませんが、ハマると病みつきになりそうです。
あとCatalinbreadのペダルはどれもそうですが、デザインがイケてます。
Super Pulsarはエレハモが世に送り出すスーパートレモロペダルです。トレモロの波形をサイン波、三角波、パルス波といった3種類から選択することができるほか、タップテンポやTAPディバイドも同時に行えます。
8種類のオリジナルプリセットを保存、呼び出しすることができるのも特徴です。各コントロールはEXPペダルによってリアルタイムで操作することもでき、トレモロでありながら飛び道具的な使い方も実現する器用なペダルと言えます。アナログ回路を採用し、温かくも瑞々しいトレモロサウンドが魅力です。
Valcoderは60年代中期に製造されたヴィンテージチューブアンプに搭載されているトレモロを再現したユニークなペダルです。太く温かいトレモロトーンで、スイッチをオンにするだけでどこか懐かしいサウンドが鳴り響きます。当時の音色を再現しつつも、現代の音楽シーンに必要となる音抜けの良さ、和音の分離感をしっかり兼ね備えており、様々な楽曲に対応する使いやすいペダルに仕上がっています。
スタンダードなリバーブペダルといえばBOSS RV-5でしたが、そのRVシリーズの新作が13年ぶりに登場しました。基本的な設計は前作のRV-5と同じですが、Dynamic、Shimmer、+Delayといった新しいリバーブタイプを内臓。EXPペダルにも対応し、リアルタイムで残響の深さをコントロールできるのも魅力です。
また、リバーブの要であるアルゴリズムを本機のためだけに新開発。RV-5よりも厚みがあり、より自然な響き方をするのが特徴です。
BOSSはOD-1X、DS-1X、BB-1Xなど歪みペダルをリニューアルしてきました。RV-6もこの夏の登場ですが、すでに反響も大きく、新世代のスタンダードなリバーブペダルとなりそうなモデルです。
BOSS RV-6
Polaraはリバーブの代名詞とも呼べるLexiconが手がけるスタジオクオリティのリバーブを7種類内臓しているペダルです。HALL、ROOM、MODULATE、PLATE、SPRING、REVERS、HALOといったモードから選ぶことができ、HALOはリバーブとオクターブピッチシフトを組みあわせた教会的なサウンドが特徴です。
クリーンからディストーションまで、様々なトーンと組み合わせて使うのが良いでしょう。リバーブのモードは多いものの、コントロールは比較的シンプルなので、音作りに悩まされることはないでしょう。
リバーブの名機として世界中にファンがいるエレハモのHOLY GRAiLがNanoシリーズになって登場しました。デジタルリバーブにアナログの要素を加えているのが特徴で、HALL、SPRING、PLATEといった3種類のモードに、エフェクト量を調整するREVERBコントロールを搭載しています。
1つのコントロールで残響を調整する男らしいペダルですが、リバーブのパラメータを知らない人でも簡単に音作りができ、ギター初心者にもオススメしたい使いやすい一台です。完全トゥルーバイパス仕様、シグナルパスは最高の音質を実現しています。
Electro Harmonix HOLY GRAiL NEO
同社の人気リバーブペダル、Hall of Fame Reverbの正統後継機種となります。前モデルから移植された6種類のリバーブタイプに加え、ROYAL、PARLIAMENT、SEASON、PASSAGEといった4種類のタイプを新たに内臓。これらのリバーブタイプは深めに掛けても原音が埋もれない緻密なイコライジングが施されており、モコモコせずスッキリとした印象の残響音が特徴です。
また、同社製品に欠かせないTone Print機能はもちろん搭載。一流アーティストが作る音色をそっくりそのまま取り込むことができます。音質はクリアでナチュラル、それでいてアンサンブルによく馴染むため、とても使い勝手の良いリバーブペダルと言えます。
ミニサイズアルミ削り出しボディを採用し、最新技術を駆使したコンパクトかつ高品位なリバーブペダルです。本機はHALLやROOMといった一般的なリバーブタイプとは異なり、唯一無二の個性的なトーンを持っているのが特徴です。
ちなみに、本機は完全モノラルペダルですが、実際に鳴らしてみるとステレオかと錯覚するような音の広がりを演出してくれます。これはディケイタイムをランダム変調させることで実現しており、一般的なモノラルリバーブペダルよりも遙かに広がりや奥行きを感じるため、残響を重視する音楽ジャンルを嗜むギタリストに強くオススメしたいところです。
One Control Prussian Blue Reverb
BOSSからは歪み、リバーブに続き、ディレイもニューモデルが登場しました。DD-500は人気の高かったDD-20 GIGA DELAYの後継機種、ツイン・ペダル式の多機能デジタル・ディレイです。
32bitによるクリスタルのようにクリアなディレイ、12種類のディレイモード、各ディレイ毎に残響のトーンコントロール/モジュレーションの付加が可能、2つのディレイを直列/並列に繋ぐ、ルーパー機能、メモリ保存、タップテンポ、ホールドなど様々な機能がアサイン可能なTAP/CTLスイッチなどなど…ディレイにあると便利な考えられるだけの機能が全部詰め込まれたような、究極の多機能ディレイとなっています。
OBSCURA Altered Delayはアナログディレイ、テープエコー、ローファイ、リバースディレイといった4種類のディレイモードを内臓したデジタルディレイペダルです。コントロールはディレイペダルお馴染みのオーソドックスなツマミが4つ用意されています。
また、本体中央上部にはTailsというトグルスイッチが用意されており、これはスイッチオフ時に残響が残るバッファードバイパスと、オフ時に残響もバッサリとカットされるトゥルーバイパスを切り替えるものになります。フットスイッチを踏みっぱなしにしてオンにするフレーズリピートなど、ディレイ以外の要素も兼ね備える多機能な一台です。
DigiTech OBSCURA Altered Delay
DIGは80年代に使われたラックディレイをモチーフにしたコンパクトディレイペダルです。完全に独立した2系統のディレイ回路をコンパクトな筐体にひとまとめにしており、それぞれ個別に出力し、複雑に絡み合うディレイサウンドを作ることも可能です。シンクロナイズなテンポディレイから、リバーブのように広がり+奥行きのあるサウンドまで、設定次第で様々な音色を作りだすことができるでしょう。
昨年DigiTechから登場したワーミー機能だけを取り出したDrop、ワーミーからデチューン機能だけを取り出したLUXEに引き続き登場するのが、リアルな12弦ギターサウンドを鳴らすことができるピッチシフターMosaicです。
ここのところElectro Harmonix社がリリースするエフェクターはぶっ飛び系(ピッチシフト系)が多いように感じますが、この分野ではデジテックも負けていません。後述するTRIO Band Creatorも含め充実したラインナップになっています。
DigiTech Mosaic
アルゼンチンのエフェクターブランド SONOMATIC のオートワウ「Stank」です。SONOMATICのエフェクターは全体的にビンテージ感溢れるサウンドが特徴的ですが、このオートワウも同様で、クラシックな質感のオートワウサウンドを楽しめます。おいしいポイントを探すのに手間がかかりますが、ハマるといつまでも弾いていたくなるようなサウンドに仕上がります。
SONOMATIC Stank
ワウの分野にもミニサイズ化が押し寄せた2015年、定番ワウである「クライベイビー」シリーズにもミニサイズ版が登場し話題となりました。
CryBaby mini は従来のワウよりも小さく軽い、エフェクターボードにも組み込みやすいワウペダルです。基本設計はそのままに、ビンテージ/ノーマル/低域強調と3種類のサウンドを選べるようになっており、電池駆動まで可能となっています。
JIM DUNLOP CBM95 CryBaby mini
Nano POGはエレハモのポリフォニック・オクターブ・ジェネレーター「POGシリーズ」の中でも最もコンパクト化が図られたモデルです。上位機種POG2に比べると機能は制限されていますが、正確でスムースなトラッキング/原音 + 上下オクターブの3ポリフォニック・ヴォイス/繊細なタッチにも反応し、レイテンシーのないオクターブサウンドを鳴らすことができます。
オクターブ音を重ねているだけなのにオルガンのような重厚なサウンドになる不思議。特に用途はなくても欲しくなってしまうエフェクターです。
11月に登場したばかりのコンプレッサー「HYPERGRAVITY COMPRESSOR」。ヴィンテージモード/透明感溢れるマルチバンドモード/TonePrint機能と3モード切り替えで無限のセッティングが可能、SYSTEM 6000のアルゴリズムが採用された高品質サウンド、ということで気になっていた人も多いのではないでしょうか。
ギター博士曰く「ONにするだけでCDで聞くことができるようなギターのサウンドになる」とのこと。
TC Electronic HYPERGRAVITY COMPRESSOR
モダンとヴィンテージの両要素を兼ね備えるコンプレッサーペダルです。同社が手がける2コントロールのコンプレッサー、Custom Compの上位互換モデルとなっています。ヴィンテージコンプレッサーを元にモダンな技術を加え、4コントロール仕様にすることで音作りの幅を大きく広げているのが特徴です。
強めに掛けてもコンプ臭さを感じないダイナミックでクリアなサウンドは、一度使うと手放せなくなってしまいそうです。
MXR CSP 204 CUSTOM COMP DELUXE
SENTRY NOISE GATEは最先端のマルチバンド・テクノロジーによって、コアトーンへの影響を最小限にとどめハムノイズを素早く除去するというノイズゲート・ペダル。マルチバンドゲート・モードの他にクラシックなノイズ除去方式のハードゲイト・モード、TonePrintモードの3モード切り替えで使用できます。
ペダルタイプのノイズゲートと言えばBOSS NS-2がよく知られていますが、SENTRY NOISE GATEの登場によってノイズゲートのイメージが一新しそうです。
TC Electronic SENTRY NOISE GATE
エレハモからもノイズゲート・ペダル「Silencer」が登場しています。こちらもSENTRY NOISE GATEと同様エフェクトループを搭載し、単体のペダルからペダルボード全体までノイズ制御できるようになっています。
Electro Harmonix Silencer
エフェクトボードのスペース確保に一役買ってくれそうなのが、BOSS新シリーズのボリュームペダル「FV-30H / FV-30L」です。ボリュームペダルはシンプルな機能ながらペダル自体のサイズが大きくスペースをとりますが、FV-30H/FV-30Lは従来のモデルよりもひと回りサイズダウンしているため使い回しが良くなっています。
エレキギターに最適なハイ・インピーダンス用「FV-30H」、キーボードなどのライン楽器に適したロー・インピーダンス用「FV-30L」の2種類がラインナップしています。
BOSS FV-30
Overview B9、C9 Organ Machineに次ぐオルガンシミュレーター3部作の最後を締めくくるのが、エレクトリックピアノやその他の楽器のサウンドをシミュレートしたKEY9です。ウーリッツァーピアノ・ローズピアノ・スチールドラム・マリンバ・ヴィブラフォンなどユニークな9種類のサウンドを切り替えて使うことができ、そのサウンドはギターシンセかと思うほど劇的に、そして迫真に迫るエレピサウンドとなっています。
鍵盤系のサウンドを再現するエフェクトを3つも立て続けにリリースするということで、エレハモ社はこのシミュレート技術にかなりの自信を持っているみたいですね。
Electro Harmonix KEY9 Electric Piano Machine
一人でギターを弾いているだけで3ピースバンドができてしまうという、これまでになかった画期的な、画期的すぎるエフェクターです。TRIOは自分が弾いたギタープレイのコードとテンポを自動で解析、演奏内容にマッチしたベースパートとドラムパートを自動的に生成し、トリオスタイルのバンド演奏が始めることができます。自動演奏のベースとドラムは7種類のジャンルから選べ、その中からさらに12パターンを選択することができます。
TRIOがあれば、ルーパーを使う以上に自宅での一人ジャムセッションが捗ってしまいそうですね。
DigiTech TRIO Band Creator
ES-8はBOSSのエフェクト・スイッチング・システム/プログラマブルー・スイッチャー、ハイエンドユーザー向けの製品です。ES-8では8つまでエフェクターの接続が可能、MIDI入出力、ディレイを使った時にタップテンポの操作が可能、800のプリセット保存が可能、音質劣化は最小限、独立On/Offできるバッファー回路がインプット・アウトプットそれぞれに搭載されており、ビンテージ・ペダルから最新機種までベストな音質が得られます。
価格もこれまでのプログラマブルー・スイッチャーよりも抑えられており、アマチュアギタリストでも手が出しやすくなっています。
BOSS ES-8
ボーカル専用に設計されたルーパーエフェクターです。最大10分までのステレオ録音が可能で、本体にはdbx社製の高品位なマイクプリアンプが内蔵されています。側面に用意されているXLRマイク端子にコンデンサーマイクなどを接続し、ボーカルやアコースティックギター、バイオリンなどのサウンドを重ね録りすることができます。使用者のアイデアによって無限の可能性が広がるユニークなルーパーと言えます。
2つのループの長さを個別に設定できるステレオ入出力のミドルエンドルーパーです。本機は同社が手がけるハイエンドルーパー、45000の簡易縮小版であり、下位互換モデルという位置づけになります。
基本的なルーピングはもちろん、ギターをベースのようなサウンドに変化させるオクターブ機能や、コンデンサーマイクのためのファンタム電源機能など、ギターボーカルが一人でパフォーマンスをするために必要となる要素を全て備えています。
Ditto Stereo Looperは、TC Electronicの定番ルーパー「Ditto Looper」のステレオ版。最大5分のループ、電池対応、ステレオインプット/アウトプットに対応、バッキング・トラックのインポート/エクスポート機能が搭載したギタリストのためのルーパーです。
初代モデルがミニサイズだったのに対してDitto Stereo Looperは通常サイズとなっており、場所をとらないサイズ感です。
TC Electronic Ditto Stereo Looper
ちょっとした時間にエレキギターを楽しみたいという方にオススメの卓上型マルチエフェクターです。オーディオ機器のようなデザインですが、約200種類のアンプモデリング、エフェクト、そしてキャビネットモデリングを内蔵しており、シールドを差すだけで本格的なエレキサウンドをすぐに楽しむことができます。
もちろんヘッドフォン端子も用意されているので、大きな音を出せない夜間でも使用することが可能です。ライブには向いていないものの、自宅の好きな場所で、好きな時間にギターを弾けるのが魅力と言えるでしょう。
マルチエフェクターやアンプシミュレーターでお馴染み、Line6の最先端フロア型マルチエフェクターです。200種類以上のアンプモデリングとエフェクトを内蔵しており、あらゆる楽曲ジャンルに難なく対応。特にモデリングの完成度も高く、あたかも本物のアンプを鳴らしているかのような、迫力あるサウンドを演奏者に提供します。
また、専用のアプリケーションをタブレットやスマートフォンにインストールし、本機と接続することで、各パラメータを手元で操作できるのも魅力。これからコンパクトエフェクターを集め始めるというギター初心者の方に試して貰いたい一台です。
Helixは、LINE6が培ったモデリング技術を集結、ライブパフォーマンスの現場で使いやすく設計された究極のマルチエフェクター/ギター・プロセッサーです。70種類のエフェクト/45種類のアンプ/30種類のキャビネット/16種類のマイクを搭載、新開発の「HXモデリングエンジン」を搭載した圧倒的にリアルなサウンドを実現しています。
20万を超える価格帯と完全プロ仕様となっています。
LINE6 Helix
同社のギター用コンパクトエフェクターをひとまとめにしたマルチエフェクターです。ハイエンドなペダルを複数手がける同社ですが、H9 MAXは全ての製品のエフェクトを最初から内蔵している、いわば究極のEventideマルチエフェクターと言えます。
ちなみに、専用のアプリケーションから新しいエフェクトを追加購入することができ、さらにエフェクトを拡張することが可能です。デジタルペダルを中心に手がける同社ならではの製品と言えますが、その性能はおりがみ付きです。
2015注目のエフェクター、いかがだったでしょうか。厳選したつもりでしたが50個も紹介することになるとは思いませんでした…この中から後に「名機」と呼ばれるであろうモデルが存在するかもしれませんね。
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