メーカー | Gamechanger Audio |
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カテゴリ | オーバードライブ |
発売時期 | 2018年 |
価格 | 34,800 円 (税込) |
PLASMA PEDALは、ラトビアのGAMECHANGER AUDIO社が製造する、キセノンガスと電極によって生み出される革新的な歪みとゲート・サウンドが特徴のドライブ・ペダルです。ユニークな歪みエフェクターを求めているユーザーにはうってつけの一台です。
本機は、オリジナリティに溢れる筐体と機能で注目を集めた一作目「PLUS PEDAL」に続くGAMECHANGER AUDIO社の製品ですが、「PLUS PEDAL」と同じく本機も個性的な筐体に思わず目を惹かれます。何と言っても特徴的なのは筐体中央部に配された電極ですが、これこそがPLASMA PEDALの唯一無二のサウンドの根幹を成しています。
PLASMA PEDALはLED回路やトランジスタ、従来の真空管を使用しておらず、これまでにはなかった革新的な手法によりドライブ・サウンドを生み出しています。まず楽器の信号を一連のインパルスに変換して歪みを作り出し、それを昇圧トランスに送ります。トランスはこれを数千ボルトに増幅し、電流は特殊なガスで満たされたチューブで放電されます。
このチューブは、希ガスの一種であるキセノンに囲まれた一対の電極で構成されており、キセノンが電流に触れるとイオン化され、部分的に導電性を持ち、電極間に電流が流れやすくなります(このイオン化が起きることにより、ガスが電気エネルギーのごく一部を可視光に変換するため、電極が青く光ります)。そしてトランスから発生する放電により生み出された強力な電磁波は、再びオーディオ信号に変換されます。このプロセスこそが、PLASMA PEDALの個性的なサウンドの鍵となっているのです。
「BLEND」はウェット信号とドライ信号のバランスを調整するノブで、最大限に上げるとキセノン管によって発生する音のみが出力されます。また最大限に下げた場合には、楽器からの信号のみが出力されます。この設定においては、演奏を止めるとすぐにチューブ内の放電が中断され、ペダルから一切の信号が出力されないようになるため、楽器のピックアップや弦楽器のハミングによるノイズがすべて排除され、音と音の間に極端なコントラストがもたらされます。リバーブを使用しない場合にはこのコントラストはより顕著になり、よりユニークなサウンドとなります。また、このセッティングにおいてはピッキングに対する反応やサスティーンを大きく変化させることもできます。
「VOLTAGE」はキセノン管に送る電流量を調整し、管内の放電に必要な閾値を増減させます。12時方向あたりでは適度なサスティーンと、非常に顕著なノイズ・ゲーティング効果が得られます。3~5時のあたりに回すと、サスティーンが長くフィードバックが大きいクランクしたファズのようなサウンドに変化します。この状態であっても楽器のボリューム・ノブなどを使用すれば、ゲーティング効果しっかり効かせることもできます。反対に9~11時方向あたりでは大音量でパワフルな信号のみがキセノン管を通過し、強いゲーティング効果を伴った、ほとんどサスティーンのない破壊的なサウンドを出力します。
「VOLUME(DRIVE と表記されている個体もあるようです)」は一般的なマスター・ボリューム・コントロールで、12時の位置に回すとユニティー・ボリュームになりますが、イコライザーの設定によって異なる場合があります。
「LOW FREQ」と「HIGH FREQ」はそれぞれ低域と高域の量をコントロールするノブです。コントロールの幅は非常に広く、かなり極端なセッティングを行うことも可能です。
また、筐体背面には BLEND ノブで設定したドライ信号がこれらのイコライザーの影響を受けるかどうかを切り替えられる「CLEAN EQ」スイッチも装備されており、このスイッチを併用することで、サウンド・メイキングのバリエーションは更に豊かになります。
PLASMA PEDALが革新的なツールであることは明らかですが、あまりに従来のドライブ・ペダルからかけ離れているため、具体的なサウンドを想像しづらいのも確かです。そのようなユーザーの懸念を知ってか、GAMECHANGER AUDIOは本機のセッティングを4パターン例示しています。以下がその一覧です。
1. ギターやアンプのセッティング
2. 各ノブやスイッチの位置
3. サウンドのキャラクター、特色
1. エレクトリック・ギターとクリーン・サウンドのアンプ
2. BLEND:最大、VOLTAGE:12時、VOLUME:12時、LOW FREQ:12時、HIGH FREQ:2時 CLEAN EQ:指定なし
3. ギターのボリューム・ノブに連動してゲート効果が得られる。ソロやリフ・プレイに向く、非常にサステインが伸びるサウンド。
1. エレクトリック・ギターとクリーン・サウンドのアンプ
2. BLEND:12時、VOLTAGE:12時、VOLUME:12時、LOW FREQ:2時、HIGH FREQ:2時、CLEAN EQ:ON
3. アタックに割れた音が加えられる。
1. 指定なし
2. BLEND:最大、VOLTAGE:10時、VOLUME:12時、LOW FREQ:2時、HIGH FREQ:2時、CLEAN EQ:指定なし
3. サステインがほとんどなく、ゲートが強くかかる。パーカッシブなサウンドに最適。顕著なスタッカート・サウンドが得られる。
1. 歪んだ、もしくはクリーンなサウンドに設定されたアンプ
2. BLEND:、VOLTAGE:、VOLUME:、LOW FREQ:、HIGH FREQ:、CLEAN EQ:OFF
3. ノイジーな高音が加えられた、オクターブ・ファズに近いサウンド。
PLASMA Pedalは、主にエレクトリック・ギターを想定して設計されていますが、ベースやシンセサイザー、ピアノ、ドラム・マシン、シーケンサーなどでも素晴らしいサウンドが得られます。ギターやベースのパートをリアンプしたり、ボーカルやハーモニカなどのメロディックな楽器にダーティなエッセンスを加えたりと、その用途は様々です。また、スネアやキック・ドラム、あるいはビート全体を潰すのにも使用できます。
GAMECHANGER AUDIO社は、リズミカルなパターンやパーカッシブなサウンドを演奏する際には、「BLEND」ノブを最大にして最もゲーティングが発生するVOLTAGE設定を見つけ、その後「BLEND」ノブを徐々に調整してバランスを取ることを推奨しています。
他の歪みエフェクターと組み合わせて使用することでも個性的なサウンドを得られます。例えば歪みエフェクターの前段に本機を配置した場合には、ノイズ・ゲート的なエフェクトが後段のシグナル・チェーンに伝わります。歪みエフェクターの後段にPLASMA Pedalを配置すると、歪みがミックスされオンリーワンの歪みを得ることができます。
また、トレモロやディレイ系のエフェクトを併用することもおすすめです。
ハードなトレモロをPLASMA Pedalの前に置くと、メリハリのある効き方の素晴らしいトレモロ・サウンドになります。アルペジエーターなどのリズム系エフェクトも同様です。
また、PLASMA Pedalの前段にディレイを配置すると、ディレイの反響音がソフトになっていくにつれてノイジーなサウンドに変化します。
仕様 | ■コントロール:BLEND, VOLTAGE, VOLUME, LOW FREQ, HIGH FREQ, CLEAN EQ ■電源:9VDC センターマイナス、電池非対応 ■消費電流:300mA ■最大消費電力:2.7W ■平均消費電力:1W ■待機電力:0.025W ■接続端子:INPUT(フォン)、OUTPUT(フォン) ■最大出力レベル:7Vpp (+10dBu) ■出力インピーダンス:100Ω ■最大入力レベル:7Vpp (+10dBu) ■入力インピーダンス:1MΩ ■周波数特性:20Hz-22kHz ■EQ LOW ブースト/カット:±9dB 600Hzコーナー周波数 ■EQ HI ブースト/カット:±10dB 1.5kHzコーナー周波数 ■寸法:148 × 96 × 70 (mm) ■重量:840g |
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